オフィスの新設、移転を検討中の皆さん。

オフィス環境に欠かせない3つのものを知っていますか?

  • 電気
  • 電話
  • LAN

電気と電話についてはすぐ挙がってきたかと思います。 しかし、”LAN”になると意外に意識していない方が多いのです。

パソコンや複合機、サーバーなどをネット環境につなげる上で欠かせない”LAN”。

適切に構築しておかないと、「ちょっと使いにくいかも…」と不満の残る結果に。 特に、オフィス規模のLAN工事になると専門の業者に依頼する必要があります。

そこで気になるのが、”LAN工事の費用”としていくら予算を用意すればいいのか。

家庭であれば1万円前後で済みますが、オフィス規模にもなるとある程度の費用が。 オフィスビルの1フロア全体ともなれば、何百万円の費用がかかることも珍しくありません。

今回はLAN工事の費用相場と、業者選びのポイントについて詳しくご紹介しましょう。

1.LANとは?

冒頭でオフィスには”LAN”が欠かせないと紹介しました。 正直、「LANってなに?」とよく知らない方も多いのでは?

LAN工事とは

限られたネットワークのこと

LANとは”Local Area Network”のこと。 ”限られた空間で構築されたネットワーク”のことを指しています。

「LAN=インターネット」と思われがちですが間違いな訳です。

インターネットに接続するには、プロバイダと契約してネット回線を引き込む必要が。 ネット回線をモデムに、モデムからLANにつなぐことでインターネットを使うことができます。

インターネットの他に、LANは機器同士をつなげるのにも欠かせない存在です。

例えば、パソコンや複合機(プリンター)、サーバーなど。 また、無線LANによりスマホやタブレットのような携帯端末につなげることも可能です。

このようにLANは上手に活用することで、オフィス環境をより良いものにしてくれます。

”有線”と”無線”はどちらがいい?

LANには主に2つの種類があります。

  • 有線LAN…LANケーブルを使って接続する
  • 無線LAN…電波を使って無線で接続する

では、結局のところ”有線”と”無線”のどちらがいいのか?

結論を申し上げると、オフィスには”有線LAN”をおすすめします。

というのも、有線LANは物理的に接続しているので通信が安定しやすいです。 通信速度も理論値に近く、複数の機器で同時に接続してもあまり速度は落ちません。

対して、無線LANは電波なだけに、壁や他の電子機器など障害物によって遮られることが。 通信が不安定になりやすく、複数の機器で同時に接続すると速度が落ちやすいのです。

だからと、オフィス内では有線LANだけでなく”無線LAN”も準備しておくべきです。

ノートパソコンはもちろん、スマホやタブレットなどの携帯端末を使用する機会は多いもの。 無線LANを準備しておくと、電波の届く範囲であればどこでも自由に通信ができます。

漏れる電波には要注意!

無線LANを準備する上で、”セキュリティ対策”には十分に注意しましょう。

基本的に電波は機器(利用者)の区別なく発信されています。

つまり、電波さえ拾えれば、第三者が勝手に利用することも可能なのです。 知らずにネットワークに不正アクセスされ、情報漏えいしていることも。

もしオフィスに無線LANを準備するのなら、以下の3つを意識してください。

  • ID/PWを初期値から変更する
  • ネットワークに”ファイアウォール”を使用する
  • ”SSL/TLS”など通信を暗号化する

無線LANでよくあるのが、無線LAN設備のID/PWが初期値のままということ。 初期値のままだと第三者に予想されやすく、不正アクセスのリスクを高めてしまいます。

オフィス内のネットワークを、不正アクセスから守れるかは皆さんの意識次第です。

2.LAN工事の流れ

LANとは”限られた空間で構築されたネットワーク”のことでした。 では、LANを構築するのに欠かせない、”LAN工事の流れ”を見ていきましょう。

LAN工事とは

ネットワーク構成を決める

業者に依頼する前に、”ネットワーク構成”を決めるところから始めます。

ネットワーク構成とは機器やLANケーブルなどのおおまかな配置を決めるたもの。 主に、以下の3つを決めておくとネットワーク構成としては十分です。

  • サーバーをどこに設置するのか?
  • パソコンなどの接続機器は何台か?
  • 接続機器をどこに設置するのか?

サーバーはネットワークの要なので、最初におよその位置を決めておく必要が。 その後に、パソコンなどの台数や位置を考えていくとよりスムーズに決まります。

ただ、最近は”レンタルサーバー”を借りて、サーバーを設置しないオフィスも増えてきています。

レンタルサーバーは管理の必要もなく、維持にかかる費用も抑えられるので人気です。 ネットワーク構成を決める段階で、レンタルサーバーを利用するのか検討しておくのもいいでしょう。

LAN工事の業者を選ぶ

ネットワーク構成が決まったら、”LAN工事の業者”をどこにするのか決めます。

業者と一括りにしていますが、すべての業者が同じだけの技術を持っているわけではありません。 ただ言われた通りにLAN工事するところもあれば、より良い提案までしてくれるところも。

いかに”信頼できる業者”を選ぶかで、LAN工事が成功するかが決まる訳です。

この後、より詳しく説明しますが、信頼できる業者を選ぶポイントは主に3つ。

  • 他社と比較して納得ができる
  • アフターサポートが充実している
  • 営業拠点が近くにある

特に、業者選びでは”比較する”ことが重要です。

料金・対応・サービスと、比較することで本当に信頼できる業者なのかが見えていきます。 「ここなら任せられる…」と納得して契約のできる業者を選ぶことが大切なのです。

業者と詳しい計画を立てる

信頼できる業者が見つかったら、業者と”詳しい計画”を立てていきます。

すでに業者からおよその提案(見積もり)を取っていると思います。 業者からの提案をもとに、より良くなるよう「こうしたい」と要望を付け足すのです。

例えば、以下のように伝えると、業者も皆さんの要望をイメージしやすいです。

  • 「今(オフィス)の通路(動線)が狭いので、次はもう少し広くしたい」
  • 「今後、人員を増やす予定があるので、余裕のある配線にしたい」
  • 「オフィス内をスッキリしたいので、配線は見えないようにしたい」

できるだけ細かく伝えておくことで、「こんなはずでは…」と後悔するリスクを減らせます。 最終的な提案(見積もり)に納得できたら、”契約”して作業に進んでいく訳です。

計画と日程を調整する

詳しい計画が立ったのなら、計画に合わせて”日程の調整”に進みます。

LAN工事は業者に任せておけばいいというものではありません。

というのも、今のオフィスを改装するのなら、日々の業務との兼ね合いが。 新しいオフィスを開設、移転するのなら他の業者と日程の調整もあるでしょう。

LAN工事の業者にも他に依頼があり、すでに日程が埋まっていることもあります。

また、LAN工事では壁に穴を開けたり、棚などを移動させたりする必要も。 業者も人間ですから、ついうっかりで余計な傷をつけてしまうことも考えられます。

できるだけLAN工事には立ち会えるよう、皆さんの日程を調節することも重要です。

アフターサービスを確認する

日程まで問題がなければ、”アフターサービス”についても聞いておきましょう。

LAN工事に立ち会ったとしても、一般人の皆さんではその場で不具合に気づけないもの。 工事後に不具合が発生して、急にネットワークがつながらなく可能性は十分あります。

業者によっては工事後の不具合に対して、別途費用を請求してくるところも。

どこまでの不具合、トラブルに対してアフターサービスがあるのか。 もし不具合が発生したとして、どこに連絡すれば良いのかなど聞いておくと良いです。

少なくとも分かる範囲でチェックした上で、納得した上で”工事完了のサイン”をしてください。

3.LAN工事の費用

LAN工事を任せる業者選びでまず気になるのは”費用”について。 では、LAN工事にかかる費用相場(坪単価)と内訳をご紹介しましょう。

LAN工事とは

LAN工事の費用相場(坪単価)

実は、LAN工事にも一軒家のようにおよその”坪単価”が決まっています。

LAN工事の費用相場(坪単価)は”2万円/坪”。

例えば、50坪のオフィスであれば、50×2=100万円。 1人あたり2坪は欲しいところなので、50坪だと25人規模のオフィスです。

しかし、業種によっては10人で50坪以上必要なこともあります。

”どれくらいの広さのオフィスが必要なのか?”を考慮した上で決める必要が。 オフィスの広さが決まらないことには、LAN工事のおよそ費用も分かりません。

ただし、上記の費用相場(坪単価)はあくまで一般的に言われているもの。

法律等での規定はないので、業者によっては3万円/坪のところも。 反対に1万円/坪のところもあるので、先述したように”比較する”ことが大切です。

※1坪=約3.3057㎡として計算しています。

LAN工事の費用内訳

LAN工事の費用相場は2万円/坪ですが、様々な費用が含まれています。

  • 人件費
  • 配線費
  • ルーター設置費
  • ネットワーク設定費
  • パッチ配線費
  • ハブ設置費

上記の他にも、サーバー設置費やパソコン設定費などがかかることも。 特に、LAN工事の規模が大きくなると人件費はかさみやすい部分です。

一概に費用相場で測れない部分ので、十分に”見積もり”で確認してください。

業者によっては見積もりに”概算”しか記載しておらず、詳しい内訳が分からないことが。 少なくとも上記の項目は記載している、クリーンな見積もりの業者をおすすめします。

4.費用を抑えるポイント

LAN工事にかかる費用は、小規模なオフィスでも20,30万円はかかるもの。 そこで、少しでもLAN工事の費用を抑えられる3つのポイントをご説明しましょう。

LAN工事とは

相見積もりをする

まず、業者選びのときに”相見積もり”を取るようにしましょう。

相見積もりとは、複数の業者に対して同じ条件で見積もりを取ること。

条件が同じなだけに、業者ごとの費用とサービス内容を。 相談時に対応する営業担当の雰囲気なども比較することが可能です。

1社だけでしか見積もりを取っていないと、業者の話を鵜呑みにするしかありません。

その点、相見積もりを取っておくと、より条件の良い業者を選ぶことが。 「あの業者はこれくらい(費用)でしたよ」と、見積もりで交渉もできます。

相見積もりは少なくとも2,3社、余裕があれば4,5社から取るのが良いです。

ちなみに、費用を交渉したとして、あまりにも値引額の大きなところは要注意です。 最初の提示額があまりにも高いということなので、ちょっと任せるには不安が残ります。

部材を提供する

次に、LAN工事のときに”部材を提供する”こともおすすめです。

というのも、業者の準備する部材には、部材費の他に利益も上乗せされています。 皆さんが部材を調達し、業者に提供すれば利益分については無料な訳です。

ちなみに、LAN工事で使用される部材のほとんどはホームセンターで購入できます。

例えば、LANケーブルやルーター、ハブ(スイッチングハブ)など。 家電量販店にもありますが、大量に必要ならホームセンターがより安いのでお得です。

ただし、LANケーブルに関しては、業者に必要となるおよその長さを確認しておく必要が。 長すぎてももったいないですし、短すぎるとLAN工事に支障をきたす可能性があります。

もし長さが不明であれば、ルーターやハブなどの部材だけ提供するのも1つの手です。

無線を活用する

最後に、LAN工事では”無線LAN”を活用するのも効果的です。

有線LANであればLANケーブル(有線)にハブにと、様々な部材が必要に。 対して、無線LANであれば無線LAN機器のみと大幅に部材を節約できます。

もちろん、すべてを無線LANにすると通信環境、セキュリティ面で不安が残ります。

先述した通り、オフィス内のLAN工事は基本的に”有線LAN”で構築するべき。 受付や会議室など、部分的に無線を活用すれば利便性と節約の両面でお得です。

どれもちょっとした節約ですが、オフィス規模になると大きな差なのでぜひ挑戦してみてください。

5.LAN工事の業者選び

LAN工事はちょっとしたポイントを抑えるだけで費用を節約できます。 では、LAN工事の費用の節約にもつながる、業者選びの方法について見ていきましょう。

LAN工事とは

他社と比較して納得できるか

LAN工事の業者選びでもっとも大切なのは、見積もりに対して”納得できるか”ということ。

先述した通り、相見積もりによって少なくとも2,3社から見積もりを取るはず。 複数社を比較した上で、まずは内容に納得のできる1社に絞り込むことが大切です。

ただし、相見積もりで絞り込めたからと、見積もりのまま話を進めてはいけません。

より良い条件を引き出せるよう、業者の営業担当と交渉を続ける必要があります。 その際、他社の見積もりやネット上の情報などを提示してみるのも効果的です。

どの業者も見積もりは高めに設定しているものなので、費用を抑えることは十分に可能です。

拡張性を意識しているか

”拡張性を意識しているのか”というのも、LAN工事の業者選びでチェックしておきたいところ。

というのも、LAN設備というのは事業の発展に伴って変化していくもの。 社員や機器が増加すれば、当然ながらLAN設備も増設する必要があります。

拡張性のないLAN工事をされると、将来的にLAN設備を増設できないことに。

LANケーブルに余裕を持たせたり、ハブを少しだけ多めに用意したりなど。 「ここに拡張性を持たせておくと、将来的に増設しやすいですよ」と提案してくれる業者が良いです。

アフターサポートはどうなのか

LAN工事の業者選びでは、”アフターサポート”の内容についても確認しておきましょう。

LAN工事後というのは、ネットワークに関する不具合が起こりやすいもの。 ネットワークだけでなく、隣接する電話や電気にトラブルが起こることもあります。

業者によっては自社のミスにも関わらず、再工事の費用を請求してくるところも。

当然、業者側のミスでの不具合であれば、皆さんが費用を支払う必要はありません。 毅然とした態度で要求すれば、業者側も適切に対処するしかない訳です。

しかし、いざトラブルに巻き込まれると、毅然とした態度で要求するのは難しいもの。

であれば、あらかじめ”アフターサポート”の内容について詳しく確認しておくと安心です。 手厚い内容のところは自信の表れなので、LAN工事を任せるのにおすすめと言えます。

拠点が近くにあるのか

”(営業)拠点が近くにあるのか”というのも、LAN工事の業者選びでは重要です。

先述した通り、LAN工事後というのはネットワークに関する不具合が起こりやすいものです。 業者側のミスではなくとも、皆さんのちょっとした操作ミスにより不具合が発生することも。

LANとはインターネットに、機器同士を接続するのに欠かせないネットワークのこと。

もしネットワークに不具合が起こると、インターネットにつながらなくて業務に支障をきたします。 サーバーや複合機と接続できないと、大切なデータのやりとりが難しくなるので問題です。

拠点が近くにあれば、不具合が起こっても専門スタッフがすぐに対応してくれます。

できれば車で20,30分、少なくとも1時間圏内に営業拠点のあるところを選びましょう。

6.LAN工事の資格

LAN工事後にも付き合っていきたい業者を選ぶことが重要とのことでした。 では、ちょっと気になる”LAN工事には資格が必要なのか”についてご説明しましょう。

LAN工事とは

LAN工事に資格は不必要

LAN工事とはLANケーブルを敷設したり、ルーターやハブを設置したりと。

「自宅でインターネットを使えるようにするのと同じでは?」と思った方も多いはず。 確かに、自宅規模であれば誰しもLANケーブルやルーターなどを設置しています。

実は、LAN工事に分類される作業のほぼすべてに資格は必要ありません。

つまり、オフィス規模でもやろうと思えば、皆さんでもLAN工事は可能ということ。 もし皆さんが自身でLAN工事をすれば、当然ながらかかる費用は部材代のみです。

しかし、オフィス規模でのLAN工事はできるかぎり業者に任せることをおすすめします。

というのも、オフィス規模にもなると、ただ設備を設置すればいいというものではないため。

動線はもちろん、今後の拡張性までを考えてレイアウトしてその通りに工事する必要が。 素人がその場の思いつきで工事してしまうと、使いにくいオフィス環境になりやすいためです。

LAN工事の費用は、将来的にも”使いやすいオフィス環境”のためと思ってください。

電気工事に資格が必要

「LAN工事に資格がないなら」と、電気工事もと思う方も多いのでは?

残念ながら、電気工事に関しては”電気工事士”という資格が必要です。

”電気工事士法”により電気工事士以外が電気工事に従事してはいけないことに。 もし無資格で電気工事を行うと、刑法により罰せられる危険があるので要注意です。

また、単純に素人が電気関係をいじることが危険というのもあります。

日本の一般電圧は100Vと、世界的にみると低めですが十分な危険性が。 誤って感電でもすれば、心臓や脳などに損傷を受けて死に至ることも考えられます。

配線を誤ることでオフィスだけでなく、周囲の配電設備にまで異常をきたす可能性も。

周囲にまで迷惑をかける可能性もあるので、コンセントの増設程度でも業者に依頼しましょう。

電話工事も資格は必要

電気工事と同様に、電話工事にも”電気通信工事担任者”という資格が必要です。

「電話なら感電もしないしいいのでは?」と思う方も多いかもしれません。

しかし、電話回線もまた、誤って接続すると周囲の回線設備に異常をきたす可能性が。 1エリアごと回線が停止…、なんてことになれば電話会社から多額の賠償請求がされます。

モジュラーケーブルをつなぐ程度なら良いですが、本格的な工事は業者に任せてください。

7.LAN工事はプロにお任せ!

今回は、LAN工事にかかる費用相場と業者選びのポイントをまとめてみました。

LAN工事の費用相場(坪単価)は2万円/坪ほど。

例えば、50坪のオフィスであれば工事の費用として100万円かかる計算です。 あくまで費用相場なので業者によってはより高く、反対により安くなることも。

まずは近場の業者に見積もりを請求し、およその費用を出してみるのが良いです。

また、LAN工事を任せられる業者選びのポイントは以下の3つ。

  1. 他社と比較して納得できるか
  2. 拡張性を意識しているか
  3. アフターサポートはどうなのか

少なくとも2,3社から、できれば4,5社から”相見積もり”を取りましょう。 相見積もりを取ることで費用やサービスはもちろん、営業担当の対応も比較できます。

ぜひ、「ここなら任せられる」という”信頼できる業者”を選んでみてください。

オフィスのLAN工事の費用や注意点